塗料、インクなどの話で出てくるナフサ。このナフサはモノフィラメントラインには欠かせない原料です。
現在釣り糸として使われるほとんどの糸の原料は元をたどればナフサです。ナフサがなければ釣りができなくなるともいえるかもしれません。
長い道のりですが、ナフサからナイロンラインまでの過程をたどってみましょう。
ナフサを高温で分解し、主要原料であるベンゼンを製造します。
ベンゼンに水素を加えシクロヘキサンに、シクロヘキサンを酸化させるなどしてシクロヘキサノンを製造。
シクロヘキサノンからオキシム化などを経てカプロラクタムという環状アミドを作ります。ここでようやく長い結晶を形成するためのベース(モノマー)ができた状態。
カプロラクタムを、開環重合というプロセスを経て(つなぎ合わせて)分子量1万以上の高分子にしナイロンができます。
このナイロンを延伸するなどして糸に仕上げることでようやく出来上がります。
少し、くどい内容の感じもありますが、ナフサからフロロカーボンラインの過程も簡単に説明します。
ナフサ>エチレン>塩素化(塩化ビニル系素材)>フッ素化>VDF(ビニリデンフロライド)>重合(高分子化)>PVDF(ポリフッ化ビニリデン)>延伸など>完成
ナフサが釣り糸に影響するのは間違いありません。
それでも、今釣り業界ではあまり「ナフサ危機」が取りざたされませんね?
この理由は、釣り糸の付加価値にあります。原材料のナフサ価格が1だとすると、釣り糸の製品価格が100以上。
ナフサ自体の価値による影響よりも、後工程による付加価値が糸の価格を決めているということです。
釣り糸を起点に、このよう考えてみて、気が付いたことがあります。
他の石油系化学製品についても、世間で言われている「ナフサショック」「ナフサ危機」が与える影響はどんなものか?少し冷静に見るべき部分もあるように感じますね。


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